こんにちは
代表の三条です
昨日ですが、急きょとあるご家庭から3匹の猫たちをレスキューしてきました。
この3匹の猫たちは、過去に当団体から譲渡になっていた元保護猫たちです。
昨日のお昼過ぎ、一本の電話が鳴りました。
譲渡先である飼い主ご本人のお母さまからでした。
その電話の内容はとても信じられないものでした。
『娘が警察に捕まって勾留されている。これ以上飼育をすることはできないので猫たちを引き取って欲しい。』
こちらのご家庭に最初に保護猫を譲渡したのは3年前になります。
帯広多頭飼育崩壊現場よりレスキューした元保護猫のピリカが施設で出産した子です。
故カタイロッケ(享年一歳)の兄弟になります。
ごく普通のファミリーでした。
ご主人と息子さんと3人暮らし。
ロッケの兄弟を迎え入れてもらってから一年後、東区で保護した兄弟の子猫を譲渡しました。
3匹とも仲が良く、可愛がってもらっていました。
爪切りが難しいとのことで、猫たちの様子見がてら毎月爪切りをしにご自宅まで伺っていました。
状況が変わったのがその一年後です。
ご本人から電話がありました。ご主人と離婚をしたとのことです。
すごく仲が良かったように思えたので、驚きましたが
猫たちと息子さんはお母さまがいるご実家に住居を移されたとのこと。
施設からも距離が近かったため、その後も爪切りがてら猫たちに会いに行っていました。
それから2カ月後くらいのことでした。
ご本人から、更に子猫を一匹迎え入れたいと連絡がきました。
しかし、私はその申し入れを断りました。
ご本人はなぜ?と納得がいっていない様子でしたが、当時の飼い主ご本人の生活環境や金銭面
を考えた時に、これ以上の猫の飼育は困難であることを伝えました。
離婚をしてからは家計が厳しく、その家計を支えていたのがお母さまだったからです。
まだ小学生の息子さんもいました。
今いる家族たちの事を一番に考えてあげて下さいと伝えましたが、ご本人はやはり納得がいかなかったようです。
その日を境に、ご本人とは音信不通になってしまいました。
電話をしても繋がらず、LINEのアカウントも削除されていたのです。
しかし、お母さまには電話が繋がり、猫たちは変わらず元気に過ごしていることを伺いました。
また爪切り等、何かあればご連絡下さいと伝え、一旦ご本人とも距離を置くことにしたのです。
そして、昨日お母さまから連絡がありました。
ご本人は今年の1月に息子さんと猫たちを連れてご実家を出ていったとのこと。
離婚をしてから精神的な病を発症し、音信不通になった翌月から3か月間病院に入院もしていたようです。
退院してからすぐにご実家を出られたようでした。
どうやらその時期に新たな恋人ができたようで、お母さまから色々と助言をしたようなのですが、何か提案をするだけでも毎度包丁を向けられ、怖くて何も言えなかった。そのままご自身も実の娘と疎遠になっていったとのことでした。
そして、警察に逮捕されたと連絡があったとのことです。
逮捕理由は、覚醒剤の所持と使用でした。
新たな恋人が覚醒剤の所持と使用にて逮捕され、同じ部屋にいたご本人も検査をしたところ、陽性となった為、そのまま現行犯逮捕となったとのことです。
お母さまが後からご本人に話を聞いたところ、息子さんや猫たちがいるアパートにはほとんど帰っていなかったようです。
ただ食べる物はあったようで、猫たちのご飯もいつも山盛りにして外出していたようです。
しかし、トイレ掃除は全くされていませんでした。
新たな恋人の家に入り浸っていたようだと・・・
今回逮捕されたことにより、生活保護の打ち切りが決定、家賃滞納も長期に渡っていたため、今月中に強制退去になり、猫たちが居場所を失ってしまうと、連絡をくれたようです。
ご本人が逮捕されたことにより、息子さんはすぐにお母さまの元へと移動になったようなのですが、猫たちの事についてはすぐに連絡をもらえず・・・
昨日、連絡をもらい、すぐさま自宅まで行きました。部屋の中はゴミで散乱。
ベッドは破壊、糞尿のきつい異臭。猫たちはみんな怯えたような目でこっちを見ていました。
ロッケの兄弟は長毛さんで、全くブラッシングをしてもらえず、全身毛玉だらけでした。
【どうしてすぐに連絡をもらえなかったの?】
思わず、お母さまに聞いてしまいました。
お母さまの方でも里親探しをしてみたが貰い手がなく、正直私には話しづらかったと言われました。
・・・泣きました。私たちの大事な家族たちが、こんな【悲惨な現場】に放置されていたことが、悲しくて、悔しくて、残念で、涙が止まりませんでした。
気になったので、息子さんはどうしているのか聞きました。
元気に過ごしているけど、毎日のように
【お母さんに会いたいな】【お母さんはいつ帰ってくるの?】
と聞いてくるそうです。
お母さまはまだ、息子さんにお母さんが逮捕されたことを話せていないとのことです・・・
猫たちをキャリーに入れて、自宅を出ようとした時、最後にお母さまから私へお願いがあると言われました。
『娘が今後一切、生き物を飼うことは出来ないようにして下さい。』
お母さまがどれだけ大変だったのか、やつれたご様子から想像ができます。
お母さんの帰りを待っていたのは息子さんだけではありません。
猫たちもみんな、飼い主の帰宅を待っていたのです。
最初の頃は、猫の飼い方やワクチンの接種時期や不妊手術の適正時期など、よく質問をしてくれました。
実際、3匹とも不妊手術はしてくれていますし、ワクチン接種もしてくれていました。
写真もたくさん送ってくれていました。すごく可愛がってくれていました・・・
音信不通になってから9カ月の間に起きてしまった今回の出来事・・・
私はどうすれば良かったのか?
どうすれば猫たち家族を守ることが出来たのか?
今も頭の中で悶々としています。
現在3匹は、三条の自宅で過ごしています。
まだけっこう唸りますが、少しずつ落ち着いてきたようです。
猫ちゃんたちのメンタルケアを最優先にケアを行っていきたいと思います。
また進捗はお知らせさせて頂きます。
※今回の飼育放棄に至った経緯について、飼い主ご本人のお母さまに許諾を得て、掲載させて頂いております。
0コメント